エザワ セイコ   EZAWA Seiko
  江澤 聖子
   所属   国立音楽大学  演奏・創作学科 鍵盤楽器専修
   国立音楽大学大学院  音楽研究科 器楽専攻
   国立音楽大学大学院  音楽研究科 音楽研究専攻 器楽研究領域
   職種   教授
研究期間 2012/05/20~2012/05/20
研究課題 ブラームスの《ヘンデル・ヴァリエーション》Op.24にみるピアノ曲の変奏技法研究――ヘンデルとハイドンの変奏曲を比較しつつ
実施形態 個人研究
概要 機関研究費<国立音楽大学>特別支給:ブラームスは、多くの優れた変奏曲や、変奏技法を活かした作品を残している。バッハやベートーヴェンなど過去の大家の変奏技法にも精通し、また熟達したピアノ技巧を駆使しながら創造性豊かな内面的世界を作り上げた。今回の独奏会では「ヘンデルの主題による変奏曲」作品24を取り上げ、彼が簡潔な一つの主題からどのように自身の技法を展開させ、終曲の大フーガに到達していくのかを探求していく。バッハがゴールドベルク変奏曲で緻密な対位法を全面的に用い、またベートーヴェンがディアベリ変奏曲で自在な変容を行ったのに対し、ブラームスはあくまでもアカデミックな技法を用いながらも、彼以前にはなかった新しい変奏アイデアをふんだんに盛り込んでいることに注目したい。また同時に、この作品の主題としてブラームスにインスピレーションを与えたヘンデルの「チェンバロ組曲」HWV434における変奏技法の一貫性、ハイドンの「アンダンテと変奏曲」へ短調で展開される二重変奏の技法など、バロックと古典派の作品にも目を向け、ブラームスの変奏技法との比較もしたいと考える。